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コロナ感染で「11日間入院」 アビガン投与で退院②

2021/01/12

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 -現代ビジネス- 2021年1月9日記事

『コロナ感染で「11日間入院」…35歳女性の孤独で壮絶な体験』


https://news.yahoo.co.jp/articles/9cb09ab3c61dfe8682b585cbd563d506b3d76c4e  >



どこで感染したのだろうか…


個室内で一通りの説明を受け終えてから、病棟内を案内してもらった。壁沿いの他の個室を通り過ぎると、フロアの中央には共同スペースがあった。ソファやテレビが置かれていて、コロナ病棟になる以前は歓談するためのスペースだったようだ。今は、身の回りのものを各自で持っていけるように棚に並べられているだけで、ひっそりとしていた。

シャワー室、トイレ、洗面ルームを回った時に、初めて他の患者さんとすれ違った。基本的には隔離環境のもと、それぞれの個室から出るのはそういった時くらいだった。だから2週間近い入院生活でも、この病棟の様子を知ることはあまりなかったけれど、病室は20部屋くらいあって満室のようだった。

こうして入院生活が始まった。最初の診察で血液検査をした。主治医を含め4人の医師が担当してくれた。主治医の立野先生(仮名)は、さばさばとしていながらも温かな先生で話しやすく、独り心細い中、先生と会話を交わすことで癒された。血液検査の最中、「私、感染対策は結構している方だったと思うのです」と言ったら、「うん、ただ外食していればうつりますよ」と先生はさらりと答えた。

そうか、外食か……たしかに除菌習慣は徹底するものの、昨年夏の緊急事態宣言明け以降、少人数での会食はたまにするようになっていた。自分が感染した原因は何だったのだろう。感染してから発症するまでが平均5~6日ほどかかることを考えると、その時期に外食はしていなかった。

人との接触といえば、数人で屋内に集まったこと、携帯が壊れたため止むを得ず、マスクをつけて携帯ショップに2時間ほど滞在したこと、知人と日中に軽くお茶をしたことがあった。それ以外では、電車で移動しての買い物に数回出掛けていた。いずれにしても、無症状者からの感染だったのだと思う。そんなことを思い浮かべながら、先生の話を聞いていた。

「レストランは換気がよくないと、別のテーブルでウイルスがあった場合もすぐに回ってしまうんですよ。ほとんどが飛沫感染だから、マスクをしていない環境で喋りながら長時間人と食事をするのは危険です」医療者からしたら、GO TO EATはありえない政策だと先生は嘆いた。

次の患者さんの血液検査のために、先生は部屋をあとにした。この病院には、軽症から中等度の患者が入院していた。軽症とは「咳のみで肺炎がなく、呼吸状態がよい人(熱は不問)」、中等症は「肺炎があり、酸素が必要になることがある(IとIIがあり、IIは酸素が必要)」ということだった。

血液検査は治療方針を決めるための指針となっていて、数値が怪しければCTやレントゲンをとって、肺炎の有無、進行状態を調べ、投薬の判断をする。

最初の夕食が運ばれてきた。感染予防のために使い捨ての容器に入っていた。その容器の7割を占めるのは白米、切り身の魚、お吸い物、ほうじ茶だった。食欲はなかったものの、唯一の楽しみだった私はシンプルな彩りを若干寂しく感じたが、療法食なので当たり前だと気を取り直した。



熱が下がらず不安な日々


血液検査の結果、CTについては様子をみることになった。解熱剤と、ひどい鼻詰まりのための点鼻薬を出してもらい就寝しようとしたが、電気を消すと暗闇に吸い込まれそうで、暗くすることができなかった。

30代で基礎疾患のない私がどうしてこんなに症状が出たのだろうとか、いや、そもそも若者や基礎疾患のない人は症状が出にくいという考えが広がっていることも危ないのだろうとか、回らない頭で考えれば考えるほど、自分はどうなってしまうのだろうという不安に襲われた。

シンとした病室の窓からひとり外を眺めると、暗い夜空に浮かぶビジネスホテルの明かりが目に入って、去年の今頃は星空を眺めながら温泉旅館の露天風呂で寛いでいたことを思い出し、もうそんな日々はやってこないんじゃないかと悲しい気持ちになった。気分を紛らわせたくて、昼間に買っておいたテレビカードを使ってテレビをつけた。今まであった日常の全てを遠くに感じながら、割れそうに痛い頭痛と闘いながら夜を過ごした。

翌日親友が、電気を消せない私の目が休まるようにと、アイマスクやドライシャンプー、軽食などを差し入れてくれた。嬉しくてたまらなかった。翌日以降は、母が毎日差し入れを仕事帰りに届けてくれた。人生で隔離された状況など経験したことがなかったから心細く、治るまで出られないと思うと精神的に辛かったけれど、入院中に支えてくれたのは、友人や家族との絶え間ないラインのやりとりや、終始温かい言葉をかけてくれる会社の方々、大切なひとたちの優しさだった。

数日たっても39度台のまま、解熱剤も効かなくなっていた。39.9度の熱で頭痛もひどく、トイレに立つのがやっとで、目を閉じても眠れない日々が続いていた。

2度目の血液検査後に、医師から、アビガンとステロイド吸入薬のオルベスコの投与を考えているが、アビガンは”催奇形性(妊娠時の胎児奇形)の危険”があるから、妊娠している可能性はないか、それから高尿酸血症、肝障害も起こり得る副作用なので、どうするか相談したいと言われた。藁をもすがる思いだったので、投薬をお願いした。

アビガンを開始後もまだ高熱は続いた。先生からは、結局ウィルスと闘えるのは自己免疫だけで、アビガンはもしかしたらコロナに効くかも? くらいでエビデンスはないので、諦めずに頑張って自己免疫で乗り越えようと励まされた。水分を大量にとることで脱水を防ぐことができ、それがコロナの合併症である血栓症の予防にもなるので、引き続き沢山摂るようにとも言われた。

翌々日にはCTもとった。そして、肺炎がいくつか見つかった。広範囲に広がっていたそうだ。ショックだったけれど、入院していなかったらと思うと、医師に診てもらえる状況が本当に有り難かった。肺炎への対処として、デキサメタゾンというステロイド薬も加わった。この薬を開始して2日くらいした頃から熱が下がり始めた。同時に割れそうに痛い頭痛と重い倦怠感が少しずつ和らぎ始めた。


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『アビガン』を投与してもらえる病院で良かったですね。

大学病院では、約8割に『アビガン』を投与してもらえます。

しかし、いまだに『アビガン』は新型コロナに薬事承認をされていません。

その為、『アビガン』を投与できない病院も多くなっています。


③に続く




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