〒520-2153
滋賀県大津市一里山2丁目2-5 山中テナント1階
TEL:077-547-1300 / FAX:077-547-1301


クエスト不動産ブログ / Quest Blog.

弊社ブログ、社員ブログを更新公開しております

日本のコロナ対策がここまでグダグダになった理由④

2020/09/07

~~

 -FINDERS- 2020年9月2日記事

『「人々の不安を煽るワイドショー」は変われるのか。西田亮介が「コロナ危機」の政府・行政・メディアを振り返る【後編】』

https://finders.me/articles.php?id=2234  >


社会学者の西田亮介氏が執筆した『コロナ危機の社会学 感染したのはウイルスか、不安か』(朝日新聞出版)をめぐるインタビューの後編では、主にメディア、より具体的にいえばワイドショーの問題点について語っていただいた。

新型コロナウイルスについてはまだわかっていないことも多いながらも、例えば先日の「イソジン騒動」や、PCR検査をめぐる論争などでも「さすがにその意見・切り口はおかしいだろう」と感じさせられることは多い。そうした最中で「厚労省によるメディアへの反論ツイート」は有益な試みになる可能性もあったが、開始直後から批判が殺到し休止状態となってしまった。

混迷を極める現状に対して、変わる手立ては果たして1つも無いのだろうか。前編の最後で西田氏が提案していた「規範のジャーナリズムから機能のジャーナリズムへ」の内容から話をうかがっていく。


フェイクニュース時代のメディアに求められる「整理・分析・啓蒙」

―― 前編で語っていた「規範のジャーナリズムから機能のジャーナリズムへ」とはどういうことでしょうか?

西田:元々は政治報道や新聞社説を念頭に置いていたんですが、古典的な新聞報道というのは取材・速報・告発みたいなところに重きを置いていただろうと。ただこれは全体の情報量が少なく、媒体ごとの読者共同体があった時代のジャーナリズムの在り方なんじゃないかと思います。今は読者共同体にまったく期待できないですし情報量が極めて多くなっているので、単に情報を追加するだけでは人々の混乱を増やすだけです。

WHOが言っている「インフォデミック(感染症が爆発的に広まるように、不確かな情報が急激に拡散されてしまうこと)」への懸念もそういう文脈ですし。正しい情報が誤った情報と一緒くたにバッと広がっている状態自体が問題だろうと指摘されているわけです。だから単に正しい情報を発信すればそれで良いというわけではない。

では何が必要かというと、「整理・分析・啓蒙」が必要なんじゃないかと思っています。その総体が「機能のジャーナリズム」ということです。

「整理」は情報量が多すぎるので「これは正しい、間違っている」を区分けすること、「分析」は単に情報量が多いだけだと意味がわからないので、それをわかるようにしていくことです。ただ、この整理・分析だけでは不十分だということは先ほどから言ってきたことです。その次は届ける努力も必要だろうと。それが「啓蒙」なんですが、一般的に思われる啓蒙とは意味が少し違って、「内容を理解できる」ことに加えて、アプリにして利便性を高めるといった、ユーザーが迷わず情報にアクセスできるという意味での情報デリバリーの部分までデザインしていくということです。

世の中の全員が賢くなるための時間・金銭コストを自然に払うというのはやはり考えにくいです。なので「機能のジャーナリズムへ」というのも望み薄だとは思うものの、ある種のべき論としては言い続ける必要があると思っています。


~~

⑤に続く



クエスト不動産経営管理(株) 石光良次


Copyright(c) 2016 QuestPropertyManagement All Rights Reserved.