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■申告漏れ以外の隠し事も露見する税務調査 1

税務調査に入られた場合、プロの調査官の目を誤魔化すことはできません。
申告漏れはもちろん、それに付随する諸々の隠し事も露見してしまうことがあります。
子供思いで加入した保険契約が、申告漏れの対象になる場合もあります。
生前、Bさんは、子供名義の保険にいくつも加入していました。
しかし、それが税務調査の対象となったのです。
調査官がやってきたのは、相続税の申告後1年半ほどたった頃に来る場合もあります。
郵便局の簡易保険の入り方に、不明な点があるというのです。
対象となったのは、亡きBさんが生前にかけていた次男の生命保険でした。
保険料の原資となったのはもともとBさんが自分自身にかけていた養老保険の満期金で、その時の満期金(700万円)を全額、次男の養老保険の保険料にあてていたようです。
郵便局の人が、満期金を現金で届けに来たので、そのお金ですすめられるままに、今度は次男の養老保険に入りました。
その後、Bさんが契約者を次男に変更して、その保険証券を次男に渡していました。
これが相続財産になるとは、夢にも思わなかったのでしょう。
税務署からの連絡を受けて驚いた長男は、次男に電話で事実を確認しましたが、次男本人もそのことをすっかり忘れていました。
家の中をかきまわして、ようやく保険証券を見つけ、それが事実だったことが確認できました。
【問題点】
このケースの問題点は、次男が、この保険を自分の相続財産だと認識していなかった点にあります。
途中で、契約者を書き換え、お金を払ったのは父親であるBさんなのですから、次男にとって父親に払ってもらった保険契約は相続財産になります。
その分が、申告漏れになっていたのでした。
また、Bさん一家には、もうひとつ保険がらみの申告漏れがありました。
満期金500万円の保険金受取人を長女にした一時払い養老保険の保険料を、Bさんが払っていたのです。
すでに、Bさんの存命中に、長女が満期金を受け取っていたため、相続税ではなく贈与税の対象となりますが、こちらも申告漏れであることに違いはありません。
長女は、自分だけが父親に便宜を図ってもらっていることを、ほかの兄弟たちに知られたくなかったため、黙っていました。
これらが税務調査で見つかったため、次男は140万円、長女は100万円、さらにはいずれの件についても何の非もなかった長男も45万円の追徴税を余儀なくされました。
この一件で、その後、兄弟の仲がギクシャクしてしまうことになったようです。
クエスト不動産経営管理(株) 石光良次