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税務調査官の弱点

2020/02/15

早い段階で個々の職員の専門分野を決めて、その分野のスペシャリストとして育てていくのが、税務署の人材育成の特徴です。

調査官は、おおむね3年に1回のペースで異動があります。

この異動では、勤務する税務署が変わる「縦の異動」があります。

しかし、法人税を長く担当していた人が、資産税に異動になるといったような、担当する税目が変わる「横の異動」は無いようです。

個人のキャリア形成からすると、さまざまな部署に行きいろいろな業務を経験するほうが望ましいことかもしれません。

しかし、組織として見た場合、スペシャリストを育てた方が、作業効率は圧倒的によくなります。

特に、税務のように、高度な専門的知識を要求される仕事では、経験を積めば積むほど知識が蓄積されていきます。

特定の分野で専門教育を受け、確実にキャリアを積んできた人を、わざわざこれまで経験したことのない分野に異動させ、一から教育し直さなければならない必然性は、どこにもありません。

このようにして、税務署の職員たちは、専門の税目に関しては裏の裏まで知り抜いたスペシャリストになっていきます。


しかし、これは裏を返せば、専門分野には秀でているけれども、ほかの分野はいつまでたっても未経験でわからないままになるということでもあります。

税務署の職員には、長く勤務すると国家試験を受けずに税理士の資格を取得できるという特権があります。

もちろん、内部の研修を受けて認定試験に合格するなどの条件はあります

しかし、一般の人が税理士試験を受けて合格することに比べれば、かなりハードルは低くなります。

そのため、退官してから税理士として開業する人が少なからずいます。

ただし、その中には自分の専門税法以外のことをほとんど知らない人がかなりの割合で存在します。

現役時代、ずっと法人税畑を歩いてきて、法人税については裏の裏まで知り抜いている人が、資産税についてはほとんどわからないということもあるのです。



クエスト不動産経営管理(株) 石光良次


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