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不動産投資は不労所得ではない

2019/09/19

家賃収入に憧れる人は多いです。

毎月何もしないでお金が入ってくる、そのように考えているのでしょう。


不動産投資には、メリットもありますが、デメリットもあります。

しっかりとデメリットについても理解しましょう。


不動産投資家をするのならば、しなければならない業務が多くなります。


初めての不動産投資の場合、物件の選定や資金の確保が必要になります。

新築、中古どちらの場合でも、立地、建物の構造、間取りなどから投資不動産を決定し、購入資金を準備しましょう。

中古の場合インターネットに出ている物件に、良い物件はほどんどありません。

すぐ買い手がつくような本当に良い物件は、不動産業者はインターネットに公開せずに自社で購入客を探します。

なぜなら、買主を他の業者が連れてくると売主からしか仲介手数料をもらえないですが、買主を自分で探すと仲介手数料を往復(売主と買主)でもらえるためです。

新築なら、土地選びだけでなく建築業者も決めないといけませんが、それこそ素人が安く良い建物を建ててもらえる業者に依頼できるとも思えません。

物件選定こそ、不動産投資のすべてといっても良いかもしれません。

その為、素人が本当にお買い得の物件を見つける事はとても難しい場合が多いです。


不動産投資では、リスクへの備えが必要です。

空室リスク、家賃滞納リスク、災害リスク、価格下落リスク、金利上昇リスクを考慮して、これらに備えて対策を考えて、いざというときは実行しなければなりません。

これらのリスクは、軽視しがちですが、どのリスクも物件の数が増えると、かなり高い可能性で発生してくるとも言えます。


不動産管理としての業務もあることを知りましょう。

入居者の募集は必須となります。

入居者がいないと家賃収入が発生しません。

家賃をきっちり払う事のできる借主を探して入居させる事が必要です。


家賃の徴収も厄介な業務です。

家賃の入金確認、滞納者には催促の連絡が主な仕事です。

すべての入居者が家賃をきっちりと払ってくれるのであればこの仕事は楽です。

しかし、実際は、滞納者も多く遅れた家賃を回収するのは、とても難しい業務なのです。


そして、物件の維持管理をしなければなりません。

1棟マンションであれば共有部分の廊下階段、駐車場、駐輪場、ゴミ捨て場などの掃除、電球が切れた時の取替などが必要です。

1室、1軒の場合は日常はなにもないですが、何かが壊れたという事があれば業者に依頼して修理してもらうなどの対応が必要です。

また、退去者が出た場合は、その部屋のリフォームも必要になります。


これらの業務をすべて大家がすると大変ですので、管理会社にすべて又は一部を任せるという方法もあります。

実際に多くのオーナーさんが管理会社に委託をしています。


そうなると良い管理会社であればよいですが、いい加減な管理会社であれば空室があってもなかなか入居者がつかない、家賃の滞納者がいても督促が弱く全然回収できなく何ヶ月もの家賃がたまっていく、物件がいつも汚く資産価値を下げている、といったことにもなりかねませんので管理会社選びはとても大切です。

当然ですが、管理費用も発生します。



不動産投資家で利益を出しているのは、不動産賃貸業を本気でしている場合がほとんどです。

不動産賃貸業を本業にしている不動産業者もこれに含まれますが、不動産について勉強し、自分で物件をちゃんと選定して資金繰りのシミュレーションをし、考慮に考慮を重ねた上で、購入を実行して利益を出しているパターンは多いです。

管理についても、オーナーさんが、すべてをちゃんと把握した上で、必要な業務を管理会社に依頼しましょう。

実際に、もの凄い利益を出している人もいますし、ほどほどの利益を出している人もいます。

勉強熱心の人が多く、なんでも人任せの人はあまりいません。

他に良い時代に良い物件を所有して、今はさほど手をかけていませんが、借金が終わって現在は家賃収入のすべてが収入となっている人もいます。

この人達は運が良いのではなく、過去に本気で考えてリスクをとってチャレンジしたから現在は不労所得となっているのです。

それに比べて、不動産投資で失敗している人のほとんどは勉強不足、完全に人任せの場合が多いです。

サブリース契約で失敗している人はその典型例です。

高単価の建物を業者の言いなりで建築して、家賃保証という甘い言葉を鵜呑みにして高額の借金をしたにも関わらず入居者が埋まらずに家賃の減額を打診されて借入返済に苦しむ。

他にも家賃で借入返済が出来ると信じて簡単に借入をして中古物件を購入したものの、入居者が埋まらずにローンの返済ができずに給料から持ち出しで返済する事になる、毎月の返済で苦しくなり突発的な修繕などが発生した時に資金的に対応できない。

少し落ち着いて考えたらリスクが高すぎる、利益は出ないとわかるのにそこまで考えれないものでしょうか。

入居率を厳しめに見積り、将来の修繕費の積立金なども良く考えてそれでも資金的に問題なく返済していけると確信できる場合に初めて購入を検討すべきです。

世の中に楽して儲ける話などないのです。

自分で物件を探さず見にもいかず良く考えず、何もかも人任せにして良い物件と出会えるはずがありません。

業者からいい物件と勧められても、本当に良い物件なら人に勧める前になぜ自分で購入しないのかな?という思考を身につけないといけません。


これら以外に、不動産投資に消極的になる理由もあります。

実質利回りが期待できない。(価値下落のリスクが大きい)

例えば、表面利回り10%でも経費(固定資産税、修繕費、管理費、利息など)で5%かかっていれば、税引前で5%、税引後で約4%しか利回りがありません。

空室があれば利回りが下がりますし、入居者が入れ替わる度に修繕費がかかり家賃を下げないと入居者がつかないという事にもなりかねません。


また、価格下落リスクを考慮しないといけません。

例えば、10年間で購入金額の40%を利益で回収できたとしても、物件の価格が50%下落していたら実は全然儲かっていなかったどころか、実質的には損をしているという事になります。

物件を最後に売却(出口)した後に利益が出て初めても儲かったと言えるのです。

物件の価格が50%は悲観的すぎても10年で20%の下落というのは、普通に考えられます。

20%の物件価格の下落であった場合では、実質の利回りは年2%です。

この利回りは借金をしてリスクをおって迄取るべき利回りとは思えません。


建物については基本的に毎年価値は下落していくものですし、土地についても少子高齢化のこの日本では、この先よほどの都会以外の郊外の土地の値段は下がっていくと考えられています。


資産の分散という意味では、日本で不動産投資をするとその割合が高くなり過ぎてしまいます。

現物不動産を幾らかは持つことは、合理的だと思いますが、他の資産の状況などを考慮しましょう。

そして、不動産の資産を数%保有する事は、リスクヘッジになると思いますが、バランスが大切となります。



クエスト不動産経営管理(株) 石光良次


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