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2-6-2の法則

2019/05/18

『2-6-2の法則』とは、人間が集団を構成すると、「優秀な人…2割、普通の人…6割、あまり働かない人…2割」という構成になる法則です。

「あの人がなかなか成長しない」「あの人は、どうしたらヤル気を出してくれるんだろう」などと思ったことありませんか?

それは、まさにあまり働かない人に対して抱く悩みです。

ただ、残念ながら、この悩みは解消されません。

なぜなら、自然の法則なので、どうにもできないことなのです。


集団で何らかの活動をしていると、2割の人が率先してリーダーシップを発揮し、6割の人がそのリーダーシップに引っ張られて働き、2割の人があまり働かないという傾向があります。

次に、2割のあまり働かない人たちを除いて、残りのメンバーだけで同様の活動をすると、やはりメンバーの2割の人が、新たにあまり働かなくなり始めるのです。

逆に、あまり働かない人ばかりを集めてグループを作り、活動をさせると、その中の2割の人がリーダーシップを発揮し始め、6割の人は、それに引っ張られて働き始めます。


これは、優秀な人ばかりを集めてグループを作った場合も同様で、6割は普通に働き、2割はあまり働かなくなります。

人間は、働かない人ばかりの集団だと逆にリーダシップを発揮して働く気になる人もいますし、働く人ばかりの組織に入るとむしろ控えめになり働かなくなることもあります。

強い組織、弱い組織に関わらず、この法則は存在します。



この『2-6-2の法則』を知っていると、行き過ぎた成果主義や能力主義が破綻するがわかります。

経営者が、下位2割のお荷物社員は、組織から排除したほうが良いと考えたとします。

人材のリストラが進むと、組織の自律神経が働きやすくなり、より筋肉質な組織ができるとの考えは、実はとても危険なことなのです。
 
もし、従業員が機械であれば、想定どおりに底上げができるでしょう。

しかし、実際には、上手くいくことはありません。

それは、人材の持っている力を発揮する能力は、固定していないのです。

つまり、環境や状態によって、ドンドン変わります。

そのうえで、人間は【感情】を持っているからです。

特に、横とのつながりを重要視する日本の文化の中では、デメリットが生じやすいでしょう。


気を付けなければならないのは、そもそもの評価の仕方も間違っているかもしれません。

また、たまたま【運】が悪かっただけかもしれません。

モチベーションの湧かないような、適材適所でない仕事をさせられている場合もあるのです。

つまり、上位の2割のみを優遇し、下位の2割のクビを切ったとしても、問題は解決しないのです。

6割の普通の人の一部が、下位の2割になってしまい、いくら下位の人をクビにしても、ドンドン負の連鎖が起こるのです。


スティーブ・ジョブズのような天才は、100万人に1人です。

どうしても天才型の人材が欲しいと思ってしまうかもしれませんが、なかなか天才型の人材はいないのです。

圧倒的に、普通である凡人が多いのです。


そのような場合、ドンドン凡人をクビにすると、ただ就業環境がギスギスするだけであり、愛社精神のかけらもなく、イノベーションも起きないでしょう。

リストラがあると、従業員の士気が下がり、業績も下がってしまう理由は、自身の存在価値を死守しようとするからです。

すなわち、ノウハウがブラックボックス化して、情報や【感情】が共有されなくなるのです。

さらに、評価のされない育成については、まったく前に進みません。

そうなると、従業員の信頼関係は崩れ、社長の顔色を必要以上に気にするようになります。

社長は組織の実態が見えなくなり、組織全体が環境変化に適応できなくなるのです。


余裕のない仕事では、そもそものサービスの低下にもつながるかもしれません。

仕事では、すぐにお金には繋がらないが、やらなければならないモノもあるのです。


逆に、天才型の真似をしても、なかなかそんなに上手く行かないのです。

天才型の仕事の仕方は、天才でなければできず、仕組化することはできないのです。

そして、緊張ばかりの職場では、従業員は疲弊してしまいます。

従業員の実力と仕事がマッチしていなければどうなるでしょうか?

メンタルを病んでしまう可能性も高くなります。

コロコロと担当者が辞めてしまって、引継ぎもなければ、トラブルばかりが起こります。

そのような職場になって、業績が上がるでしょうか?



クエスト不動産経営管理(株) 石光良次


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