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銀行の3つの過剰

2019/01/22

現在の銀行は、【人員】、【資産(店舗・システム)】、【預金】という三つの過剰を抱えています。


銀行を取り巻くビジネス環境の激変に危機感を抱くメガバンクは、人員削減計画を相次いで発表しています。

みずほフィナンシャルグループは、7.9万人の行員のうち1.9万人を2026年度末までに削減、約500店ある店舗も24年度末までに約100店舗減らすと言っています。

三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループも、これに追随し、3メガバンク合計で、3.2万人超の人員が削減されることになったようです。


現在の銀行のビジネスモデルは、二つの方向から挟み撃ちにされています。

一つは、『間接金融』という仕組みそのものの限界です。

これは銀行だけではなく、これと表裏一体である「個人」や「企業のあり方」とも関わる問題です。

バブル崩壊以降に顕著になった、リスクを回避して銀行に全資産を預金したがる個人のあり方や、技術力などを持ちながら成長への意気込みを欠いた企業のあり方とも密接に絡み合っています。

もう一つは、金融業務のデジタル化による革新、すなわちフィンテックやAIなどがもたらす影響です。

仮想通貨を生み出したブロックチェーンなどの新たな技術などが、銀行のビジネスの核となる信用のあり方を根本から作り変えようとしています。

『間接金融の限界』と『技術革新の波』という二つの要因によって、銀行の将来が見えなくなっています。


そして、巨額の預金が、ほとんどリターンもないまま銀行に眠っています。

預金を集めて融資する負債の連鎖を断ち切り、預金を投資商品にシフトさせ、企業に株式などの形でリスクマネーを供給する投資の仕組みに切り替えないと未来はありません。

資本市場の厚みがないことが、日本の成長を鈍化させてもいます。

メガバンクや地銀といった従来型の商業銀行のビジネスモデルも、陳腐化してきていると言っても過言ではありません。



クエスト不動産経営管理(株) 石光良次


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